仕事を面白いと感じるためには

介護職が仕事を面白いと感じて働けるようになるには、分かち合いの精神を育むことが必要です。介護施設では高齢者やその家族と一緒にレクリエーションをする機会を設けたり、日常的に自由な会話をする時間を用意したりして、日々を楽しく前向きに過ごせるようにしていることが多くあります。その場では介護職は喜びを提供する立場として仕事として振る舞ってしまう傾向があるからです。こうすれば高齢者がきっと喜んでくれるはずだと思って行動を起こし、高齢者からも感謝の言葉をかけられたものの、本当に喜んでもらえたのかと疑問に思ってしまうことも多いかもしれません。すると、自分のやっている仕事が本当に価値のあるものなのかと悩むようになり、仕事がつまらなくなってしまう傾向があります。

でも、高齢者側になって考えてみると、喜ばせようとやってくれたことが余計なお節介だと感じることもあります。自分は楽しかったけれど、いつもお世話をしてくれる介護職の人は大変そうだと思うと申し訳ないと考えてしまう人も中にはいるようです。このような状況を生み出さないようにするのに欠かせないのが、喜びを分かち合うという考え方です。自ら喜びを共有しないと本当に心から喜んでもらえないと考えることが大切なのです。自分も仕事に取り組みながら楽しもうとするとポジティブな気持ちが生まれます。そして、高齢者が本心から喜んでいるのが目に見えるようになると、仕事のやりがいも高まるのです。大変な仕事ではありますが、介護職という仕事の考え方を変えるだけで面白さに気づくことができるようになります。